山 行 報 告
2013/2/8〜10   南ア・甲斐駒ケ岳(敗退)         メンバ:根来、池勝(OB)  記録:根来 


食事中のカモシカ 吊橋を渡る 刀利天狗の祠 ビバーク地からの朝日 甲斐駒ケ岳を望む
屏風岩の祠 樹間から鋸岳を望む 鳳凰三山 刃渡り 刃渡りからの八ヶ岳



【コースタイム】

(2月8日)
駒ケ岳神社駐車場7:10…笹の平分岐10:20…刃渡り13:35…刀利天狗14:15…2262mピーク付近(BP)16:50

(2月9日)
(BP)7:15…刀利天狗10:05…刃渡り11:00…笹の平分岐13:05…駒ケ岳神社駐車場16:40


【記 録】

(2月8日)
 連休前のため駐車場には我々の車だけだったが、後から1台来た。単独行の男性で先に出発した。

 駐車場から歩きだして間もなく道路左下でカモシカが食事中。人慣れしているのか逃げない。神社で安全祈願して吊橋をわたる。

 雪はうっすらと積もっているが、その下はガチガチに凍っていて歩きにくい。風がゴウゴウと唸っている。先行者のトレースは途中までで登山道の左上の尾根にテントを張って停滞のようだ。トレースは全く見えず樹の赤ペンキを目印に歩くが踏み抜きが多くて疲れる。

 刃渡りは風が吹き抜けるのであまり雪がなく、鎖はしっかり出ていたため全く問題なく通過。刀利天狗下の梯子、鎖場は凍っていて刃渡りよりも気を使う。

 黒戸山の北側をダラダラと回り込み下ると5合目小屋跡(?)に出る。この先は屏風岩の登り。梯子、鎖場が続くが梯子の出口などガチガチに凍っていて本気でけり込まないとアイゼンが喰い込まない。1ヶ所、思わず4ステップ分スタンスをカッティングしてしまった。

 2262mピークを過ぎて下に橋が見えるが、七丈小屋はその先の急坂を登ったあたりであろうが、時間が遅くなり、体力にも余裕がなくなっているのでビバークすることにする。

 強風を避けるため尾根から外れ、斜面の風当りが少ない場所を選び、2人が腰をかけて足を延ばせる程度のビバーク地をつくる。

 もともと布団付きの宿泊の予定であったので、寝具類は持っていなかった。しかし、相方はエアーマット、半シュラを持っていた。マットを膨らませようとしたが、寒くて頬に力が入らず膨らまない。仕方がないのでマットを背当てにしてザックを下に敷く。

 ツェルトを被り、豚汁をつくって食事をして靴を履いたままシュラフカバーに入って寝ようとするが寒くて眠れない。レスキューシートを持っているのを思い出し、お尻から肩へと羽織ると暖かくなる。レスキューシートは優れ物である。

 とはいえ時々は寒くて目を覚まし、暖かい飲み物を作ったり、また少しウトウトしたりして夜明けを待つ。
 
(2月9日)
 ようやく白み始めたので、朝食のレトルトのカレーうどんを作って食べるが、凍ってしまったウドンはまずい。すっかり意欲をなくしたので、下山することにする。

 屏風岩の梯子、鎖場の下りは登りの時より緊張する。補助ロープをいつでも出せるようにしておいたが、なんとか使わずに下りる事が出来た。

 刃渡りからは正面に八ヶ岳が綺麗に望める。ここを過ぎたあたりから入山者が増えてきて合計20名弱が入山したであろう。

 相方が体調を崩してしまいペースが遅くなったが危険な場所もないので、ゆっくりと下る。駐車場には沢山の車が駐車しており、パトカーが来て登山届をチェックしていた。

 昨夜はあまり眠れなかったので車中泊して10日に帰宅することにする。「道の駅はくしゅう」で夕食をとり、少し足を延ばして蔦木の湯で入浴し、道の駅に戻り車中泊する。
 
(2月10日)
 甲府の印傳屋に立ち寄り、一宮御坂ICで中央自動車道にのって八王子で解散。